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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第098号       ’01−07−06★

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     学校の不安

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●児童8人死亡、15人重軽傷、

 

という池田小学校事件TV報道のナレーション、「私たちが安全と思って

いた学校、、」。  え? 何でそう<思っていた>んだ?  いったい

何を根拠に?   私はいきなり反応してしまう。

 

また噛み付いてるワ、老人力ね! と女房は笑うが、、、

 

 

安全であるべき場所、と信じたがるのは自由。  だが、だからと言って、

防衛策を講じなくて良いことにはなるまい、関係者の怠慢を正当化しては

なるまい。 物騒な世の中、子供自体も昔とは違って来ているのだから。

 

PPA的<代替手段>は、こと人命に関してはあり得ない。 即ち小学校

は、ひたすら<予防策>の徹底実施によって守るべき対象。 なのに何も

していなかった!  <安全と思っていた>から、でしょうな。

 

  6月22日、衆議院文部科学委員会で、大教大対策本部長中谷学長は

  「あまりにも無防備、注意意識が足りなかった」と認めている。

 

「まさかこんな、、」は<不測の事態>関係者の決まり文句ですが、その

<まさか>への対応がマネジメントの本質。 つまり学校にマネジメント

無し。 そこでの<優等生>が<良い会社>に入り、管理職になり、、で

マネジメント力を問われる。  無理な話。

 

ただし、あなたはすでに Rational Process でOK、のはずですが、、

 

*   *

 

 『戦後は民主主義の時代、、 政府が法律をもって拘束するのは、その

 人間の外に現われた行為だけであって、内面には一切干渉しない、、。

 

 、、法が干渉するのはその事件が起こってしまった後、さらに発覚した

 後であって、事前にその行為にストップをかけることはできない。

 

 この点では法は無力であり、それにストップをかけうるのは本人の内的

 規範だけだが、政府はそれには一切タッチしない。

 

 われわれが生きているのはそれを原則とする社会だから、各人には強固

 で自律的な内的規範が要請される。 それがなくなれば、社会は完全に

 アノミー(無規範)となって崩壊してしまう。 これが本当の民主主義

 の危機であり、、、』  山本七平「論語の読み方」まえがき

 

*   *   *

 

こうした事件の<犯人>の多くに、平生からかなり異常な行動が見られる。

そのため事前に、<被害者>やその周辺が警察に通報ないし支援要請して

いることも多い。 にも拘わらず、警察自体がややアノミー、

 

<思想・信条・表現・出版の自由>に忠実すぎて何の対応もせず、善良な

市民は危険な状況に放置されたまま。 そして確率的に不幸な事件は起き、

「こんなことは二度と、、」の、これまた定番コメント。 空々しい。 

 

事件頻々なのだから、自衛手段強化でも叫べば良かろうに、まず叫ばない。

冒頭のTVナレーションが実例、マスコミまで平和ボケしてしまっている。

 

しかし小中学校関係者の認識不足は許し難い。 <自衛>できない年少者

を預かっていながら、決して凶悪事件を発生させないという意志に基づく

行動が伴っていない。  たとえば、

 

一昨年(おお、すでに!)の京都市日野小学校「てるくはのる」事件以来、

どのくらいガードを強化したか? 驚くなかれ、地元京都市ですら「教師

の校内巡回の回数を増やした、、ところもある」程度。

 

今回の事件(は大阪の話だが)で、「本年度中に、、校門に、防犯カメラ

を設置」と決め、「ハード面の対策も必要だと痛感した」(同市教委)由。

何たる対応の遅さ!  新聞記事の締めくくりも、

 

「学校の安全管理はもはや学校だけに任せておけない時代だとはいえそう

だ。」と他人事のよう。  子供たちの安全すら保てない人たちに、教育

を委ねているんですぞ、我々。  これはキケンだ!

 

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●<万一に備える>心が無い人々

 

に委ねれば当然、<万一>を考えない子供たちが出来上がります。 それ

が社会に出る、その中の誰かはEM法の受講者になって、「そこまで綿密

に考えたことは無かった」など述べ、講師を喜ばせて下さる。 

 

イヤなこと、不吉なことは考えたがらない、敢えて言わないのが日本文化。

じゃ、万一の時はどうするんだ?  Most Frequent Answer: 「その時は

その時、みんなで精一杯ガンバリます」。

 

 

池田小学校事件にも表われたそのガンバリの一例は、<校舎建て替え>論。

<教育関係者>が唱えるだけではない。 保護者集会帰りのインタビュー

で、「もっと国が、、カウンセリングや校舎の建て替えや、、」と答えた

親がいましたからな。  なるほど、<エリート>だわ。

 

そんなタカが生んだ子だろう、「先生がかわいそう、、新しい校舎を、、」

というメールを小泉首相に送った小学生がいる。 「信用しています」と

押し付けられて、総理もお困りだろう。  いずれにおいても、

 

少子化で校舎が余る、無駄遣い出来ない国の財政事情、と知らない人たち

ではなかろう、<エリート>なんだから。 なのにそう要求する。 その

現実感覚欠如ぶりが、まさに和田先生説くところの<奢りの万能感>。

 

カウンセリング! と叫ぶのは本人たちではなく、主にマスコミ。 流行

に乗って<PTSD!>とか。 でも心理学後進国日本、経験あるカウン

セラーは多くない。  まず親が面倒見るほか無い。  ところが、その

 

親がまたオカシクなる、と言うからキリが無い。  自分はOKでないが、

他人はOKだろう、ですがり付くのは被害者・被支配者の脚本。 自律的

に生きることが出来にくい、欲求不満や劣等感を生じやすいタイプ。

 

その裏返し、言い出すとなると必要以上。  言えばそうなる、の万能感。

<エリート>とは、たしかに常識からかけ離れた存在ですな。 

 

*   *

 

繰り返しますが今回のは、問題が発生してしまったら取り返しようが無い

ケース。 従って、決して発生させない構え、万全の予防対策実施が必要

でした。 それが皆無だったのは、学校エリートの常識離れゆえ。

  

********** 

 

 

 

●学校社会の常識離れ

 

を浮かび上がらせた番組がありました。  公立高校の校長の役を買って

出た<民間人>の話。  ある日のTBS<報道特集>、だったかな。

 

あの<憂き世離れ>の文部省が何故か、<日教組>常識で固まった教員室

に風穴を明けようと思い立った、らしい。  昨年、学校教育法施行規則

を改め、教員資格の無い人が公立校の校長になれるようにしたのですから。

 

全国初の実施例は都教育委員会。 <経営感覚のある民間人>を都立高の

校長に起用することになり、取りあえず2名決定。

 

 

その一人内田睦夫さんは茨城県日立市に家族を残し、都立高島高校へ単身

赴任。  日立製作所山手工場で部長職、日立茨城テクニカルサービスで

取締役、の経験から「部下の見えるところに、」と自分のデスクを教員室

に置いた、、 のは、教員常識ではおよそ考えられないことでした。

 

声を交わすどころか、目も合わさない。  が、彼ら、マイクには答えて

「不安一杯、、」と言う。  ヘンなのが来た、から?  そのほか自己

主張ばかり。  新校長と共に、とは全く考えない様子。  そもそも

 

自分たちが<部下>だと思っていない。 校長提案の<週報>は、従って

あっさり拒否。  そんなのに応じる人たちじゃありませんよ、内田さん。

私ならまず見て取り、次に質問し、、で、個別把握しますがね。

 

意外、と言うべきは、校長就任スピーチに<珍しくも>、学生たちが拍手

したこと。  どうして? に学生、「普通の人だったから、、」。

 

人間として<フツーでない>校長が<珍しくない>ということ。 どんな

教育が行なわれることやら?  逆に校長として<フツーでない>内田氏、

元野球選手でもあって、バットのスイングも鋭く学生にコーチしたり、、

 

で、「その後、運動会の運営を通じて教師たちも柔らかくなっ」たという

ナレーション。 え? センセイって、そんなにコチコチなの? つまり、

社会性が無い?  オトナじゃない、、?  だからだろう、教頭いわく、

 

「教員は構えているので、校長から歩み寄って欲しい」。 え?まさか!

<構える>とは防衛的、<歩み寄れ>とは横着。 それが<教>員かね?

 

その姿勢が学生に影響して消極性蔓延。 積極的な学生は、そんな教師を

尊敬しない。 <師弟関係>はもはや死語、ですな。 しかし実業出身の

新校長は「部下が仕事しやすい環境を作れば、効率が、、」と。 そりゃ

違うよ、内田さん。 現に「課題が上がって来ない」んでしょ?

 

こと<教育>、<効率>で評価すべきものかどうか。 しかし、<課題を

上げる>くらい出来なくちゃ、、 どちらにも疑問ありだが、その調整は

容易じゃなかろう。  何せ、そこは<教員常識>の支配する別世界。

 

*   *

 

もう一人(日産自動車技術主幹だった山上隆男さん)についてはこの番組

が報道しなかったのでインタネットから。 2002年度開校の羽田地区

総合学科高校の<開設準備担当校長>に起用され、「住民からの監査請求

に備えて、せっせと書類にハンコを押す毎日、、」を過ごすことになった。

 

都教育庁の要請による転身。 当然、都の全面支援体制、、にも拘わらず、

役所仕事と権限の無さに悩まされる毎日でもあるという。 まあ仕方ない、

現実は常にチグハグなものなのです。  たとえば同じページにあった話。

 

「企業経営者に授業をして欲しい」という要望が現役校長から経済同友会

に殺到。 そこで希望者を募り、約70人の経営者をリストアップした途端、

学校側から「やはり企業への抵抗感が強い」という連絡があって、多くの

出張授業が宙に浮いてしまった由。

 

「教育崩壊に危機感を抱く企業にとって、引きこもる学校の壁はなお厚い」

と日経「教育を問う」取材班は結んでおります。  教職員の身勝手さと

脆弱さがアリアリ感じられます。   学校的<万能感>、でしょうか?

 

<日本の常識>以下、もちろん<世界の常識>であり得ない<教員常識>

なるもので動かされている学校社会。 そこへ我が子を預ける<義務>の

せいで、次代を背負う人材がどんどんスポイルされて行く、、 

 

*   *   *

 

だけじゃない、教師もまたダメにされているという話。 NHKだったか、

<学校へ行けない教師たち>というのをやってましたよ。  教師の方が

登校拒否になっちゃう。  原因は生徒の親、だそうで。  やれやれ。

 

たとえば教室で授業をやたら邪魔する生徒。 もちろん教師は注意を与え、

叱りもするが改まらない。 やむなく家庭を訪問し、親の協力を求める、、

まではマジメな成り行きなのですが、

 

そこで思いがけなく、何と親に噛み付かれるのだそうで。 しかも激しく。

教師は困って学校に助けを求めるが、何も得られない。 悶々の日を重ね、

ついにオカシクなって<学校へ行けない>!

 

基本的には本人の強さ不足ですが、マジメで一生懸命なるがゆえ、という

ところが気の毒。 躾なきガキはケダモノ同然、言っても聞くわけが無い。

が、だから腕力で、の許されない<文化国家>。

 

子を殴れるのは親、のはず。 が、その親に訴えたらカウンター・パンチ。

コーナーに倒れ込むとセコンドもレフェリーもいない、、  救い無し!

 

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こう眺め渡してみると、どの立場の人においても<現実検討能力>の不足

は明らかです。 そんな人々の及ぼす影響の集大成と言うべき若者たちが、

あなたのチームに来る。 もし彼または彼女が未だオカシクなっていない

としたら奇跡的、神仏のご加護です。 まずお互い、それに感謝すること。

 

そして次、これからは少しマトモに、と誓い合いましょう。 世界は広い、

こんなオカシイ国ばかりじゃないんだ。 ナカタを見たまえ、イチローに

続こう。 伸び伸び能力発揮したけりゃ<日本>に囚われないことだ、と。

 

しかしその前にちょっと、準備が必要です。 <現実検討能力>の強化!

<世界の常識>を身に着けておかなくちゃ、、、

 

どうやって?  もちろん、 Rational Process で、ですよ。

 

                           ■竹島元一■

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